アパート経営、お子さまへの 事業承継 は会計業務のお手伝いから【不動産経営お役立ちコラム】

このコラムでは、大家さんの賃貸経営に日々携わるアートアベニューの社員が、大家さんの不動産経営や資産運用のお役立ち情報を手短に発信してまいります。是非、お付き合いください。

青色申告のハードルの高さを「お手伝い」の理由に

(※この記事は「不動産経営お役立ちコラム」2024年3月号のWEB再録版です)

アートアベニューの片平智也です。

さて、3月といえば、ちょうど確定申告を終えたばかりという大家さんも多いかと思います。大変お疲れ様でした。例年1月・2月は、大家さんから確定申告についてのご質問が多く、今年もいくつかご相談を承りました。

ご自身で申告されている大家さんからのご相談が多いのですが、お話を伺うと白色申告をされている大家さんも多くいらっしゃいます。

「青色申告に切り替えて節税されないのですか」

と尋ねると

「面倒だし、よくわからないからいいや」

というお返事も。

確かに青色申告は提出する書類も増えますし、会計処理が面倒になりますが、税制上の特典を受けることができるので、活用しないのはもったいない気もします。会計処理については、会計ソフトを使えば簡単にでき、また、自宅のパソコンからそのまま電子申告ができますので、慣れればとても楽です。

  青色申告 白色申告
届出 必要 不要
開業届 必要 不要
特別控除 65万円 10万円 なし
記帳義務 複式簿記 簡易簿記 簡易簿記
決算書作成 貸借対照表・損益計算書 収支内訳書
専従者

妥当であれば金額の制限なし

※一定以上は源泉徴収が必要

配偶者86万円まで

それ以外50万円まで

赤字の繰り越し あり なし
減価償却の特例 30万円未満のものは一括経費に なし

仕事でPCに慣れたお子さまなら会計ソフトも楽々

とはいえ、パソコンが得意でない大家さんからすれば、会計ソフトを使うことが最大のハードルでしょう。この解決策として、会計業務をお子様に手伝っていただくのはいかがでしょうか。

先日訪問した大家さんは80歳で、パソコンを使っておらず、手書きで白色申告をされていました。将来を考えてお子さまにアパート経営を引き継いでいきたいと思い始めたところでしたが、親子とはいえ、なかなか話のきっかけがなく、そのままにしていたそうです。

そこで、確定申告をきっかけに、お子さまに会計業務を手伝ってもらうことから、徐々にアパート経営の全体を引き継ぐことにされました。お子さまは日頃からパソコンに慣れているため、コツを掴めば会計ソフトを使って青色申告をすることは難しくないようです。

このように、会計業務のお手伝いをきっかけに、節税しながらアパート経営も承継していくことは有効だと思いました。

申告や会計ソフトのご相談もお気軽にどうぞ

私自身もよくあるクラウド型の会計ソフトを使って確定申告をしています。

これにより青色申告特別控除や青色専従者給与を使って節税ができています。そんな経験もあってか、最近は大家さんとの面談の際に、お子さまにもご同席いただいて、それらの実践方法を個別にお伝えする機会も増えています。

もし、ご興味がございましたらいつでもご説明に伺いますので、お気軽にご連絡いただければと思います。

このコラムの執筆者:片平 智也

2011年入社。プロパティマネジメント事業を統括する傍ら、全国の不動産会社や業界団体の研修講師も務める。
土地取得から新築したアパートを経営する「大家」でもあり、賃貸管理実務と大家経験から得た知識を、大家さんのお悩み解決に役立てている。
保有資格にCPM®、CCIM、不動産コンサルティングマスター、相続アドバイザーなど。

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